2009 04/23
- 実物の重み
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今日は「開校記念日」で休み。福岡展準備も大詰めなのですが、かねてより行きたかった展覧会に行って参りました。その展覧会とは早稲田大学で開催中の「最後の早慶戦 ――3番レフト近藤清24年の生涯」展(早稲田大学大学史資料センター春季企画展)。昭和18年(1943)10月に行われた学徒出陣を目前にした学生たちによる伝説の早慶戦に関する展示です。当日出場し特攻で亡くなった早稲田の一選手・近藤清に関する資料を中心に構成されています。
昨年早稲田大学大学史資料センターと私のいる慶應義塾福澤研究センターでは、この試合をめぐる人々について共同で研究を行い一冊の本にまとめました。『1943年晩秋 最後の早慶戦』(教育評論社)がそれです。双方で様々な資料を見出しましたが、中でも早稲田側が詳しく調査された近藤清さんに関する多くの資料は、当時の学生も今の学生と何も変わらない青年たちだったことをひしひしと感じさせてくれるものと思っていました。
今日、その実物を初めて目にし、実物の重みということを改めて感じました。野球少年の頃の日記、一歩展示室の外に出れば今も変わらず広がる早稲田大学の風景と近藤さんが一緒に写った古びた写真、出征の際の寄せ書きの日章旗、そして特攻を前にした遺書。モノとしてはただの汚い紙切れであったり、茶ばんだ帳面でしかありませんが、やはり実物でしか語れないことがあります。福澤展も、まさにこの展覧会と同じで、展示物には汚い紙切れや、茶ばんだ帳面などが、たくさん並んでいます。しかし、その一つ一つが、歴史の、ある側面を映し出す重要な証拠として今日に残されています。そういうわけで、少し説明書きが長い展示物もありますが、小さいから、パッとしないからといって見逃さないように、ぜひ隅々までご覧下さい。そういったモノほど、あえて展示しているわけですから、深い歴史を伝える大事な大事な資料なのです。
※早稲田の上記展覧会は今度の土曜日25日17時まで。

